カゼひき地球さん

温暖化だの寒冷化だのいう前に、地球はカゼをひいているのかも…。自然治癒力に期待したい。

昨夜から気温がグンと下がった。夜道をバイクで走っていると肌寒いくらいだった。Tシャツに短パン。真夏の出で立ちには少し酷な夜だった.

テレビは、連日、「キケンな暑さ」とか「自然災害級の猛暑」とがなり立てていた。確かに毎日のように誰かがどこかでなくなっていた。原因は熱中症。高齢の方が犠牲になることが多かった。「地球温暖化の結果だ」という報道がどこからか流れ、多くの人が、その説を鵜呑みにしているような気がする。

先日、ある人から聞いたのだが、今、地球は寒冷化に向かっているという。太陽の黒点が北半球に集中しているのだそうだ。早い話が、太陽内の核融合のバランスが取れていない状態ということらしい。この寒冷化の流れの中でのアクシデントというか突然変異のようなものとして、今年の酷暑があるというのだ。

確かに、今年は30年に1度の猛暑だが、来年の夏が同様かといったら、そんなことは無いように感じる。もしかしたら、30年に1度の冷夏になるかもしれない。温暖化が云々なんていってられない。「地球環境混沌化」とでもいうべきか。まったくよく分からない時代になったものだ。いや、どの時代だって、こんなものだったのかもしれない。

かつて、何かの本で読んだのだが、あるヨーロッパの人が、日本にやって来た時に、瀬戸内海を見て感動のあまり叫んだそうだ。「日本にも立派な大河があるじゃないか!」と。人とは、自分のキャパシティの中でのみ事象を判断する。ライン川やテムズ川を見慣れた人は、それくらいのサイズの水の流れを見ると、たとえそれが海であっても川と認識してしまう。身近なところなら、山国育ちが琵琶湖を見たら「海」と思ってしまう。そういうことだ。

今年は、とにかく暑い。だから「地球は温暖化している」と判断するのは早計というものではないだろうか。秋を過ぎると極寒の冬がやってくるかもしれない。これまでの常識では計り知れない地球環境のサイクルがはじまっているのかもしれない。温暖化以上に、この無秩序の方が怖いと思う。どこかで地球が狂いはじめているのではないか。ただ、このような狂いも地球46憶念の歴史の中では、何度も繰り返されてきたことなのではないか。

大きな大きな流れの中の、ほんの一瞬をぼくらは活きている。地球いや宇宙からしたら、ぼくらは瞬いている間に生きるちっぽけな存在なんだろう。身の程をわきまえて生きていきたいものだ。

(0009)

 

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